[琉球イラストレーション]与儀勝之(よぎまさゆき)さんが描く、沖縄の豊かな自然。その作品からは、まるで光や風、静かな波の音までも感じられるかのようです。与儀さんの作品には「地球を大切にしたい」という深い想いが込められています。
Profile
与儀勝之よぎまさゆき
琉球イラストレーション/art gallery soranoe(ソラノエ)ギャラリーオーナー
海の星に生きるということ
小恥ずかしいのですが、僕の絵は「地球環境」をテーマにしています。皆が気を配り、地球をより良くしていこうという。地球に対して謙虚な心を持って欲しいと思っています。東京の広告代理店に勤めていた時に、商品を前面に押していくようなマーケットの中で抱いた危惧感や、沖縄に戻ってきた際に感じた、目に見えないものに対して意識を向けている、敬意を払っているという部分を見て、そうしたものを作品のテーマとして表現しています。

テーマはずっとブレておらず、命の中に宇宙を描きたいと思っていますし、生き物が自分たちの仲間であるということを作品に描きたいと思っています。それはこれからも変わらずに続けていくことだなと。
具体的に進めている制作として、最終的には『海の星』という絵本にしようと思っている作品があります。2018年から制作を始めて5年ほど経っていますが、まだ3ページしか描けていない状況です。地球は7割ぐらいが海なので、『海の星』なんですよね。そういったところから、地球を感じられる作品を描いていきたいと思っています。私たち人間は陸の生き物なので意識しづらい部分もありますが、海に潜り魚たちの世界に入り込んでいくと、自分がすごく邪魔者だと感じることが多くあって。そういった想いを絵本の中に込めています。もう少し人間が謙虚な心を持って生きていけたらと感じていますし、私の絵を通して、皆さんの意識の中に少しでも変化をもたらせるきっかけとなればと願っています。
東京で就職するも沖縄に貢献したいという想いで帰郷した与儀さん。東京から戻って沖縄の美しさを再認識するとともに、多くのサンゴが死滅し、ゴミだらけの浜辺を見て、切ない想いを感じられたと言います。地球に対して謙虚な心を持ち地球を守るということは、結局は自分たちを守ることに繋がっていくのだとお話いただきました。

イラストが伝えるメッセージ
与儀さんの描くイラストには「地球環境」という壮大なテーマがありました。環境問題は沖縄に限らず地球規模で取り組むべき大きな課題であり、簡単に解決できるようなものではありません。まずは人々の意識を変えていくことが必要です。与儀さんが作品に込めたメッセージが人々の心に響くことで、持続可能な地球の未来について考え、行動を起こすきっかけとなるのでしょう。
取材を通して分かったことは、与儀さんの作品は育った環境や地域から多くのインスピレーションを受けており、それが作品に生き生きと反映されていることです。与儀さんが沖縄で感じた地域特有の「謙虚な心」は、外の世界(地域)を経験したことで再認識されたものでもありました。沖縄に限らず、地域独自の文化や価値観、特有の雰囲気は、世界中のどの地域にも存在しています。皆さんも、ご自身の生まれ育った場所や環境を見つめ直すことで、良さや美しさを新たな視点から表現できるかもしれません。
関連記事






